プロセスのサンプルを収集
別名: アプリのサンプル、プロセスのサンプル
結論
“プロセスのサンプルを収集”は、選択したプロセスが数秒間に何をしているかを記録し、スレッドがどこで時間を使っているかをテキストのレポートにするアクティビティモニタのツールです。開発者は、アプリが遅い、忙しい、応答しないといった原因を探るのにこのレポートを使います。
Appleの説明では、“プロセスのサンプルを収集”は、選択したプロセスについて3秒間のレポートを作成します。レポートには各スレッドと実行していた関数が並び、それぞれが何回現れたかの回数が付きます。
レポートを自分で読む必要はありません。特に役立つのは、アプリが固まっていたりCPUを大量に使っていたりして、開発者に具体的な情報を送りたいときです。
このページの内容
アクティビティモニタでプロセスのサンプルを収集する方法
プロセスを選択し、ウインドウ上部のその他ボタン(3つの点)をクリックして“プロセスのサンプルを収集”を選びます。プロセスをダブルクリックし、開いたウインドウで“サンプルを収集”をクリックする方法もあります。
レポートが表示されたら、テキストファイルとして保存し、不具合の報告やサポートへの問い合わせに添付できます。
ターミナルからプロセスのサンプルを収集する方法
sample <PID> 5を実行すると、プロセスのサンプルを5秒間収集します。PIDの代わりにプロセス名の一部を使うこともできます。レポートは画面に出力されるとともにファイルに保存され、終了時にそのパスが表示されます。
サンプルのレポートの読み方
レポートの冒頭にはヘッダがあり、プロセス名とPID、パス、親プロセス、コードの種類、macOSのバージョンが並びます。大事なのはその次、“Call graph”の下の部分です。
コールグラフには各スレッドが並びます。クリックやキー入力を処理するメインスレッドにはcom.apple.main-threadというラベルが付いています。各スレッドの下では、どの関数がどの関数を呼び出したかがわかるように、関数が字下げされています。行頭の数字は、サンプルを取ったときにその関数がスタック上にあった回数です。
- 数字がいちばん大きい行を、いちばん深い字下げまでたどっていきます。そこが、スレッドが最も多くの時間を使った場所です。
- メインスレッドのいちばん深い行が
mach_msg、__psynch_cvwait、__semwait_signalのような待機の呼び出しなら、そのスレッドはほかの何かを待ってブロックされていました。 - いちばん深い行がアプリ自身の関数で、回数が大きいなら、そのスレッドは忙しく仕事をしていました。
- 終わり近くにある“Sort by top of stack”のセクションには、最も頻繁に実行されていた関数が並び、同じデータを手早くまとめたものになっています。
- 最後にある“Binary Images”の一覧には、そのプロセスに読み込まれたフレームワークとライブラリの名前が並びます。
ターミナルからサンプルをファイルに保存する方法
sampleコマンドなら、アクティビティモニタより細かく制御できます。デフォルトの長さは10秒で、変更もできます。
- “アプリケーション > ユーティリティ”からターミナルを開きます。
pgrep -lx SafariでプロセスIDを調べます。Safariの部分はプロセス名に置き換えてください。- 問題が起きている最中に
sample <PID> 10 -file ~/Desktop/sample.txtを実行します。 - デスクトップにできたファイルを開くか、不具合の報告に添付します。
サンプルが役立つとき、役立たないとき
サンプルは1つのプロセスのスナップショットです。どのアプリに問題があるかがすでにわかっているときに使いましょう。
- 役立つ: アプリが固まっている、1つのプロセスの“% CPU”が高いまま、再現できる特定の作業でアプリが遅い。
- あまり役立たない: Mac全体が遅く、理由がわからない。この場合は、すべてのプロセスを対象にするspindumpのほうが適しています。
- 役立たない: 問題がすでに過ぎ去っている。サンプルに現れるのは、収集している間に起きたことだけです。
開発者にサンプルを送る方法
サンプルだけでも役に立ちますが、短いメモを添えると、ずっと対応してもらいやすくなります。
- アプリが回復した後ではなく、固まっているか忙しい最中にサンプルを収集します。
- レポートは一部をコピーするのではなく、テキストファイルとして保存します。開発者には、コールグラフ全体と“Binary Images”の一覧が必要です。
- 開いたファイルやクリックしたボタンなど、問題が起き始めたときに何をしていたかを書き留めます。
- アプリのバージョンとmacOSのバージョンを含めます。どちらもレポートのヘッダの“Version”と“OS Version”の横にも記載されています。
- アプリのサポートページや不具合管理システムから送ります。Apple製のアプリなら、フィードバックアシスタントからAppleに送ります。
よくある質問
アクティビティモニタの“プロセスのサンプルを収集”は何をする?
プロセスが何をしているかを約3秒間記録し、スレッドとそれが実行していたコードのレポートを表示します。開発者は、応答しない状態やCPU使用率の高さを診断するのに使います。
プロセスのサンプルを収集しても安全?
はい。サンプルの収集はプロセスを観察するだけです。変更したり止めたりはしません。
プロセスのサンプルはいつ収集すればいい?
アプリが固まっている、CPUを大量に使っているなど、問題が起きている最中に収集しましょう。回復した後に収集したサンプルには、原因が現れません。
“プロセスのサンプルを収集”にはどれくらい時間がかかる?
アクティビティモニタでは約3秒間記録します。ターミナルのsampleコマンドは、デフォルトで10秒間、または指定した秒数だけ記録します。
サンプルのレポートに個人情報は含まれる?
プロセス名、ファイルパス、読み込まれたライブラリが含まれ、パスにはユーザ名が入っていることがあります。公開の場に載せる前に目を通しましょう。
サンプルに関数名ではなく疑問符が表示されるのはなぜ?
アプリのその部分ではシンボル名が得られなかったためです。開発者はアドレスを自分のコードと照合できるので、レポートはそのまま送りましょう。
関連項目
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